冬の北海道レンタカー利用ガイド｜すべりやすい路面を安全に走るコツ

冬の北海道は食べ物も美味しく、冬ならではの絶景も見られるので、一度はこのシーズンに訪れることをおすすめします。でも、冬の北海道をレンタカーで巡るとなると、ちょっと心配なこともありますよね。

ということで今回は、冬の北海道で安心してドライブを楽しめるように「すべりやすい路面を安全に走るコツ」をわかりやすくご紹介します。

雪道を運転する前に知っておきたい知識

まずは雪道を運転する前に知っておきたい知識をご紹介します。

車がすべるのはこんなとき

車がすべりやすいのは「縦方向と横方向の力を同時に加えたとき」、つまり「ハンドルを切りながらブレーキを踏んだとき」などです。

凍結路面では摩擦抵抗が小さくなるので、よりすべりやすくなります。

電子制御機能に頼らない運転を

今の車はABS^※1やTCS^※2、横滑り抑制機能^※3などの電子制御機能が搭載されています（ホンダは、この3つをあわせたVSAという機能が装備されています）。

「じゃあ電子制御があるから安心なんじゃないの？」と思われるかもしれません。しかし、電子制御が作動している＝タイヤ性能の限界を超えていて、制御不能になるのをかろうじて防いでいる状態なので、機能が作動しないように運転することが重要です。

※1：タイヤがロックしてすべってしまうのを防ぐ機能
※2：すべりやすい路面などでタイヤが空転するのを防ぐ機能
※3：滑りやすい路面などでの旋回時に、車輪の横滑りなどを抑制する機能

【要注意】すべりやすいのはこんな路面

次に、どのような路面がすべりやすいかをご紹介します。

気温が3℃以下の低温時

気温が3℃以下になると、路面が凍結する可能性があります。当社のレンタカーは、外気温が3℃以下になるとお知らせしてくれる機能がついていますので、表示されたときは注意が必要です。

山道の北側路面

山道の北側路面は日中でも太陽が当たらないため、氷が溶けずに残っている可能性があります。周囲が溶けているからと油断せず、凍結路面に注意が必要です。

路面の轍（わだち）

雪道の轍は、真っ直ぐ走っているときは横すべりしませんが、轍を乗り越えようとするとすべって、車の向きが大きく変わってしまうことがあります。雪道ではなるべく車線は変えず、やむを得ず変えなければいけないときは、できるだけスピードを落とし、ゆっくりと轍を乗り越えてください。

新雪の下の凍結路面

舗装路に新雪が積もったくらいであれば、意外とすべらずに走れます。しかしその下の路面が凍っている場合は非常にすべりやすいので、見た目で判断せずに、常に注意しながら運転してください。

橋の上

橋の上は冷たい風が吹き、路面の温度が下がりやすいので、同じ気温でも他の道路よりも凍結しやすくなっています。橋に進入するときは特に注意を払ってください。

トンネルの出口付近

トンネルの中は雪が積もっていないため、つい気を抜いてスピードを出しがちです。しかし、そのままの速度で外に出ると、急な路面変化で車両の態勢が大きく変化してしまう可能性があります。走りやすいトンネルの中でもスピードは出しすぎず、出口での路面変化に対応できるようにしてください。

市街地の停止線付近

市街地の停止線付近は、頻繁に停止と発進が繰り返されるので、路面がツルツルになっている可能性が高いです。停止線の直前まで速度を出していると、止まれなくなるかもしれないので、早めに速度を落とし始めるようにしてください。

発進時・停止時・カーブですべらない走り方のコツ

最後に「発進時」「停止時」「カーブ」ですべらないように走るコツをお伝えいたします。

発進時

発進時にすべらないためのコツは「タイヤが空転しないようにゆっくりアクセルを踏む」ことです。

また、タイヤを1本だけでも積雪箇所（凍結路面以外）に置くことで、すべらずにスムーズに発進できるようになります。停止する際は、可能であればタイヤを積雪のある場所に置くことをおすすめします。

停止時

停止時にすべらないコツは「ABSが作動しない範囲でブレーキ操作をする」ことです。

じんわりとブレーキを踏むと制動距離が長くなりますが、タイヤはロックせず、グリップ力に余裕を持ったまま停止できます。余裕を持ってブレーキを踏むことで、予期せぬ状況にも対応しやすくなので、早めにゆっくりとブレーキを踏むことを心がけてください。

カーブ

カーブですべらないコツは「ブレーキを踏みながらハンドルを切らない」ことです。

縦方向と横方向の力を同時に加えるとすべりやすい、ということは先に述べたとおりです。

1. カーブの手前では早めにブレーキを踏んでスピードを落とす
2. カーブに差し掛かったらブレーキから足を離せる状態にしてハンドルを切る
3. カーブを抜けて車が直線に戻ったらゆっくりとアクセルを踏んで加速する

この点を心がけながら運転してください。

まとめ

雪が降らない地域に住んでいると「凍った路面で運転するのが不安・・・」と思われるかもしれません。しかし、冬の北海道には息を呑むほどの絶景と、他では味わえない味覚が盛りだくさんです。

ぜひこの記事で、雪道運転のコツを覚えて北海道観光を楽しんでください！

▼冬道運転のポイントはこちらの記事でも紹介しています。